【独身者1,000人に聞いた】おひとりさまのお金事情!独身貴族は本当にいる?お金の使い方や老後の備えなど本音で調査

生涯未婚率の指標とされる50歳時の未婚割合は年々上昇し、最新の2020年国勢調査では、男性の28.25%、女性の17.81%が未婚でした。

独身を通す人が増えている理由として「収入が上がらないから結婚できない」と言われることもあります。

そこで、25~59歳の独身男女1,000人にアンケートを実施し、お金に関する実状とリアルな本音について調査しました。

参考:内閣府男女共同参画局「50歳時の未婚割合」

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お金の余裕がないと感じている独身者は56.9%!40代男性がもっとも悲観的

25~59歳の独身男女1,000人に、「金銭面で余裕があると感じているか」と質問しました。

「まったく余裕がない」(30.5%)と「あまり余裕はない」(26.4%)をあわせると、56.9%の人がお金に余裕がないと感じていることがわかりました。

年代・男女別で見ると、もっともお金に余裕がないのは30代女性で、「まったく余裕がない」(34.6%)と「あまり余裕はない」(30.2%)で、合計64.8%でした。

また、「まったく余裕がない」と回答したのは、40代男性(40.9%)が最多でした。

お金の余裕があるかどうかの回答まとめグラフ

調査対象:25~59歳の独身男女1,000人
調査地域:全国
調査期間:2023年12月22~25日
調査主体:MoneyGeek編集部
調査委託先:アイブリッジ株式会社

独身者が自由に使えるお金は月平均39,812円!本音は「結婚しない理由はお金と関係ない」

お金に余裕があるかどうかは、主観によるものです。実際はどのくらいのゆとりがあるのでしょうか。

そして、結婚しない理由に金銭的な理由が関係するのか、本音を深掘りします。

自由に使えるお金がもっとも多いのは50代女性!しかし年代が高いほど多いわけではない

生活費やローンの返済など必須の支払いを除いた、月に自由になる金額を聞きました。

回答をもとに平均を算出すると、月に自由になるお金の平均は全体で39,812円でした。

自由になるお金の平均金額がもっとも少なかったのは30代女性の32,463円でした。

年代・男女別で見ると、年齢が高いほど自由になる金額が増えるとは限りません。
40代男性の28.9%は、「生活費以外にはほとんど残らない」と回答しました。

また、40代と50代は男性より女性の方が月に自由になるお金が多いことがわかりました。

独身者が自由に使えるお金の平均グラフ

設問では、家賃、食費、医療費、光熱費、ローン返済を除いた額を回答してもらいました。

平均値は、「生活費以外にはほとんど残らない」を0円とし、各金額帯の中央値をもとに算出しています。

参考:回答者の年収

アンケートで、個人年収についても回答してもらいました。未回答を除き平均値を算出すると、全体の平均年収は345万円でした。

40代と50代で、月に自由になるお金の平均金額は女性の方が多い結果でしたが、平均年収はいずれの年代も男性の方が高くなっていました。
男性の方が生活費が多くかかっているといえそうです。

独身者の平均年収グラフ

独身者の63.5%が「独身であることと金銭的な理由に関係はない」と考えている

「お金がないから結婚できない」ということがSNSやインターネットなどで話題になることがあります。

独身者自身の本音を聞いたみたところ、もっとも多かった回答は「独身であることと金銭的な理由に関係はない」(63.5%)でした。
男性の58.8%と女性の68.2%が、お金がないから結婚できないとは考えていないようです。

「お金に余裕がないので結婚できない」と考えているのは、男性26.1%と女性13.9%で、男性がほぼ倍でした。

30代は「お金に余裕がないので結婚できない」と考えている男性(20.3%)と、女性(21.3%)の差がほとんどありません
「お金」と「結婚」の関連性に対する考え方のズレが小さい年代なのかもしれません。

また、「お金を自由に使いたい」と考えているのは、女性の方が多い傾向でした。

独身である理由とお金は関係があるか回答まとめグラフ

お金の使い道と独身ならではの楽しみ方

お金や時間を自由にでき、悠々自適な暮らしをしている人のことを「独身貴族」と言うことがあります。

「独身貴族」と呼ばれるのにふさわしい人はどのくらいいるのか、独身者のお金の使い道を調査しました。

お金の使い道ランキングの上位は「食費」「趣味」「貯蓄」

独身者のお金の使い道について調査したところ、支出項目のうち多い順に1位「食費」、2位「趣味・娯楽」、3位「貯蓄」でした。

生活費を含むすべての支出の中で、2位に「趣味・娯楽」がランクイン。男女別に見ても、お金の使い道の1~3位には違いがありませんでした。

独身者のお金の使い道ランキング
※選択肢の中から、多い順に1位から5位までつけてもらい、1位=5ポイント、2位=4ポイント…として集計

男女別にくわしく見ると、「投資」と「衣服・美容」の順位に違いがありました。

「投資」は男性は5位で女性は9位と、投資に対する男女の意識差が明らかになりました。

また、「衣服・美容」は、男性7位で女性4位でした。「衣服・美容」の順位が特に高かったのは30代女性(3位)、50代女性(2位)でした。女性がおしゃれにお金をかけたいというのは納得のいく結果です。

独身ならではの楽しみの1位は「趣味・娯楽を満喫」

独身ならではの楽しみ方には、どのようなことがあるのでしょうか。

男女ともに1位になったのは「趣味・娯楽を満喫する」でした。

男性は「投資・貯金が思う存分できる」が2位にランクイン。「お金の使い道」の順位とあわせて考えても、資産を増やすことに意欲的であることがわかります。

「旅行に行く」は女性が3位で男性が5位と、女性の方が旅行を楽しんでいるようです。

<男性の楽しみ方ランキング>

順位 内容 回答数(複数回答)
1 趣味・娯楽を満喫する 281
2 投資・貯金が思う存分できる 189
3 好きな時に夜更かしをする 174
4 食道楽をする 126
5 旅行に行く 98
6 お酒を楽しむ 93
7 自由に恋愛をする 65
8 おしゃれや美容 32
9 その他 21

<女性の楽しみ方ランキング>

順位 内容 回答数(複数回答)
1 趣味・娯楽を満喫する 303
2 好きな時に夜更かしをする 189
3 旅行に行く 166
4 投資・貯金が思う存分できる 137
5 おしゃれや美容 131
6 食道楽をする 93
7 自由に恋愛をする 69
8 お酒を楽しむ 66
9 その他 32

「その他」では、「とにかく気楽であること」というコメントが多くありました。
一方「生活をするだけで精一杯で楽しみなんてない」という声もありました。

老後の備えは?住居はどうする?独身者の35.6%が備えなし!

独身を通した場合、その先にあるのは「おひとりさまの老後問題」です。

深刻に考えるには年代差があるでしょうが、現時点で老後についてどのような備えをしているのかを調査しました。

独身男性の40%以上が老後の備えをしていない

貯金や住宅の購入など、老後を見据えたうえで備えをしているか質問をしたところ、「特にしていない」と回答したのは男性の方が高い傾向でした。

まだ老後まで時間がある20代はともかくとしても、30代・40代・50代いずれの年代も老後の備えをしていない男性は40%を超えていました。

全年代で、女性の方が老後の備えをしていない割合は低いという結果でした。

独身者の老後の備えについて回答まとめグラフ

老後の備えのための「投資」は「貯金」に追いついていない

老後の備えにしていることは、1位が「貯金」で2位が「投資」でした。

しかし、「貯金」の回答数が500であったことに対し「投資」は247と半数に満たず、資産形成の手段としては、まだまだ貯金が優勢であることが明らかになりました。

<老後の備えにしていること>※「特にしていない」と回答した人を除く

順位 内容 回答数(複数回答)
1 貯金をしている 500
2 投資をしている 247
3 保険に入っている 147
4 趣味など活動の場を構築している 62
5 マンション等住宅を購入 40
6 移住を考えている 38
7 交友関係を構築している 26

老後の住まいについて「まだ考えていない」がもっとも多い

老後を迎えたとき、はたしてどこに住むのか?ということも問題になります。

老後の住まいについては、全年代で「まだ考えていない」と回答した人がもっとも多い結果でした。
「まだ考えていない」と回答した人の割合は、年代が上がるにつれて減るものの、それでも50代の男性が44.0%、女性が42.8%と半数に近い割合です。

老後の住まいについて予定がある場合は「実家を引き継ぐ」と考えている人が多く、自ら住居を購入したのは50代女性(13.9%)を除き10%未満でした。

独身者の老後の住居について備えがあるかの回答グラフ

独身生活に満足しているのは男性が43.6%で女性は56.7%

つまるところ、自身がおひとりさま生活に満足しているのならば、他人がとやかく言うことではないでしょう。

はたして独身者は今の生活に満足をしているのかどうか、本音にせまります。

女性の方が「おひとりさま生活」を満喫している傾向

男性の回答は全年代の平均で「とても満足している」が10.8%、「まあまあ満足している」が32.8%でした。合計すると、男性の43.6%が独身生活に満足しているという結果になりました。

独身生活に満足しているかどうかの回答まとめグラフ

女性は「とても満足している」が16.1%、「まあまあ満足している」が40.6%でした。合計すると、女性の56.7%が独身生活に満足していることがわかりました。
男性よりも女性の方が独身生活を楽しんでいる傾向があるようです。

特に、50代女性は「とても満足している」(16.9%)と「まあまあ満足している」(47.6%)をあわせると64.5%が独身生活に満足していると回答。年代・男女別でももっとも高い結果でした。

独身者の本音「さみしいときがあっても気ままな生活が楽しい」

最後に、独身生活に対する生の声を紹介します。

圧倒的に多かったのは、年代を問わず「自由・気楽なのがいい」というポジティブな意見でした。

自由と感じる理由も、時間やお金、または人に気を使う必要がないという精神的な自由など、さまざまです。

20代独身者の本音

女性
20代・女性
趣味にお金をつぎ込めることがよい。時間も自由に使えるし、一生独身でいたい
女性
20代・女性
もしかしたら将来的に結婚することもあるかもしれないけれど、結婚に対してメリットを感じられないので、現状維持でいい
男性
20代・男性
本当は結婚相手がほしいが理想がネックで踏み出せない
男性
20代・男性
落ち込んだときに一人でいると悲しくなるが、自分と向き合える時間も増えるし好きなことができるので独身でよかったと思う
男性
20代・男性
結婚したら金銭的にも時間的にも自由でなくなるので独身でいいと思っている
男性
20代・男性
子どもがいる家庭にあこがれはある。だけど独身の方が自由な時間が多そうなイメージ

30代独身者の本音

女性
30代・女性
すべて自分で決断しなくてはいけないのが疲れるときもあるが、逆にすべて自分で決められるのはメリットでもあると思う
女性
30代・女性
漠然とした不安は常にある
女性
30代・女性
自分の好きなことに時間を使えるのはメリット。でも仲の良い友だちとだんだん疎遠になるのはさみしい
女性
30代・女性
誰にも縛られることなく、自分の思うがままに生活できるのはいいけれど、この先年老いたときに一人で過ごしていくことに対する不安はある
男性
30代・男性
よいことは余計な人付き合いをしなくていいので気楽であること。その反面、孤立しているため、自身に何か困ったことがあった場合に頼れる人がいない
男性
30代・男性
知り合いで価値観の合わない夫婦を見ていると窮屈さを感じるので、一人で気楽なのがいい
男性
30代・男性
他人と一緒に暮らすのは苦痛でしかない

40代独身者の本音

女性
40代・女性
自由気ままで他人と暮らすことは考えられないが、親に孫を抱かせてあげられなかったことには申し訳ないと思う
女性
40代・女性
お盆や正月など長期休みに気を使う行事がないし、家族のしがらみ的な面倒がない
女性
40代・女性
いまだに「独身=かわいそう」と思ってる人がいる
男性
40代・男性
もっと年をとれば後悔することはわかっているが、独り身が気楽なので今のところは不満はない
女性
40代・女性
結婚や子育てにお金を使わないので、自分の老後のために資金が貯められる
男性
40代・男性
人として成長できている実感がない

50代独身者の本音

女性
50代・女性
子育てや家事などで時間をとられず、自由な時間がもてる。孤独死したらどうしようと考えることはある
女性
50代・女性
病気になると保証人が必要になり面倒
女性
50代・女性
自分の好きなように生きられるので結婚のメリットがわからない。死ぬときはしょせん人間は一人なのでさみしさは感じない
男性
50代・男性
できれば結婚もしてみたかったけれど、他人との付き合いが苦手なのでやっぱり無理だと思う
男性
50代・男性
自分のために時間を使えるが、どこかさみしい思いがあるのも事実
男性
50代・男性
しがらみを増やすことが嫌なので、恋愛はするかもしれないが結婚はしないと思う
この記事のまとめ

今回は、事前調査において、未婚者のうち「結婚するつもりはない・したくない」または「結婚についてどちらかといえば消極的だ」と回答した人を対象に調査を行いました。

事前調査で、未婚者の結婚に対する考えの回答は、次のような結果でした。

  • 結婚するつもりはない・したくない(41.7%)
  • 結婚についてどちらかといえば消極的だ(20.6%)
  • 現在予定はないが、機会があれば結婚したい(28.7%)
  • 絶対に結婚するつもりだ(5.4%)
  • 具体的な結婚の予定がある(3.2%)
  • その他(0.5%)

※小数点第1位未満四捨五入。回答者は25~59歳で5歳ごとに男女均等割り付け

25~29歳に限定しても、「結婚するつもりはない・したくない」(31.9%)、「結婚についてどちらかといえば消極的だ」(13.8%)で、結婚について否定的・消極的な人の割合が45.7%でした。
20代でも半数近くの人が結婚について否定的・消極的という事実があることが、今回の調査で浮き彫りになりました。

また、独身生活についてのコメントでは、総じて「気楽なのがよい」という声が多く見られましたが、年代が上がるごとに「病気のときに不安を感じる」「孤独死について考えるときがある」というような、不安要素についての声が増えていました。

気楽な独身生活を満喫してきた分、自分自身の人生に責任をもたなくてはいけないと感じているコメントもあり、独身生活のリアルな本音にふれる調査となりました。

イラスト:emma / PIXTA(ピクスタ)

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