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【最新情報】PayPayは改悪が続く?サービス変更の対応策と他社への乗り換え

2023年5月1日にPayPayの2つのサービスにおいて、サービス内容の変更が発表されました。
しかしその変更内容から「今回のサービス内容の変更は改悪だ…」という声が多く聞かれ、当初は2023年8月1日からの変更との発表でしたが、変更の開始時期が延期されました。
▼変更されるサービス内容と開始時期
- PayPayへの他社クレジットカードの登録と利用不可
開始時期:2025年1月 - 「ソフトバンクまとめて支払い」の毎月2回目以降のチャージに手数料が発生
開始時期:2023年9月1日
開始時期が先送りされたものの、変更自体は取り消されていません。あらかじめ対処法をおさえて、PayPayを上手く活用できるようにしましょう。
当サイトを経由して商品への申込みがあった場合には、売上の一部が運営者に還元されることがあります。なお、得た収益が記事中での製品・サービスの評価に影響を与えることはありません。
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2023年5月発表のサービス変更はどんな内容?

2023年5月に発表された内容は、PayPayへのクレジットカード登録とPayPay(残高)チャージに関する2点です。
発表当初はどちらも8月1日からの変更でしたが、それぞれ開始時期が変更されました。
PayPayの2023年5月発表の変更点
- 「ソフトバンクまとめて支払い」への毎月2回目以降のチャージに手数料が発生する(9月1日から)
- PayPayへのクレジットカードの新規登録ができなくなる(2025年1月から)
ソフトバンク・ワイモバイル・LINEMOの支払いとPayPayの残高チャージ分をまとめている人やPayPayを経由してクレジットカード払いをしている人にとっては、影響が出てくる内容となっています。
それぞれの変更内容について詳しく解説しましょう。
1.「ソフトバンクまとめて支払い」でのチャージに手数料がかかる
2023年9月からは、ソフトバンク・ワイモバイルまとめて支払いでのPayPay(残高)チャージに手数料がかかるようになります。
2023年5月の発表では8月1日からの変更適用でしたが、6月13日に新たに情報が更新され、「ソフトバンクまとめて支払い」の2回目以降の手数料に関しては9月1日からとなりました。

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「ソフトバンク・ワイモバイルまとめて支払い」によるチャージ手数料の変更について、2023年9月1日となりましたのでお知らせします。 毎月初回のチャージは手数料無料ですが、2回目以降のチャージでは2.5%(税込)の手数料が発生します。チャージ金額に加え、手数料が含まれた金額が通信料お支払い時にまとめて請求されます。
引用元:PayPayからのお知らせ
ソフトバンク・ワイモバイルまとめて支払いは、利用するクレジットカードによってはポイントの2重取りができるため、ソフトバンクなどの対象キャリアを利用していた人はたいへんお得になる機能でした。

しかし9月からは、これまでどおりPayPay残高のチャージやポイントの2重取りもできますが、2回目以降はチャージ金額に2.5%(税込)の手数料がかかります。
2.5%の手数料というと10,000円のチャージで250円が請求されるので、かなり高いといえるでしょう。これが「改悪」といわれる理由といえます。
2.PayPayのクレジットカードの新規登録不可!さらに利用停止になる
2025年1月からは、PayPayのクレジットカードの登録はPayPayカードやPayPayカード ゴールドのみ可能となり、他社のクレジットカードは利用できません。

PayPayにPayPayカードや他社カードが登録できた | PayPayに登録できるクレジットカードは、「PayPayカード」「PayPayカード ゴールド」のみ。これまで利用できていた他社クレジットカードは利用停止 |

「PayPay」を利用したお支払いの際に、「PayPayカード」「PayPayカード ゴールド」以外のクレジットカードを利用した決済ができなくなる期日を2023年8月1日から2025年1月に見直します。あわせて、新規登録の停止日も見直します。
引用元:PayPayからのお知らせ
これまでPayPayには、PayPayカード以外の他社カードも登録可能で、使い勝手の良いPayPayを利用しつつ、クレジットカード決済によるポイントがもらえるのでお得感が得られる使い方ができました。

さらに、クレジットカード決済に対応していない店舗でも、クレジットカードで支払うことができるのもメリットでした。
しかし2025年1月からは、PayPayへのクレジットカード登録はPayPayカードやPayPayカード ゴールドのみとなります。
このように他社のクレジットカードをPayPayに登録して、PayPay経由でクレジットカード払いをしていた人は、2025年1月から利用できなくなります。
サービス発表当初は2023年8月からの適用だったので、かなり猶予期間が延びたことになります。
PayPay改悪の対処法!それぞれの対応策は?

PayPayのサービス変更への対応策は、2023年9月からはチャージを月1回にまとめて行う、2025年1月からはPayPayカードの発行です。
ソフトバンクまとめて支払いに毎月2回目以降はチャージ手数料発生 | PayPay残高のチャージを月1回にまとめる |
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PayPayのクレジットカードの新規登録不可・利用停止 |
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それぞれの変更内容への対応策について詳しく解説します。
対応策1:毎月初回のチャージで1ヵ月分をまとめてチャージする

ソフトバンクまとめて支払いのサービス変更に関して注目すべきポイントは、“2回目以降のチャージが対象”という点です。
つまりサービス自体はこれまでどおり利用できて、初回(月1回)までは手数料がかからないというわけです。
そのため9月以降は、PayPay残高のチャージを1回にまとめれば、これまでと変わらず使えるということです。
※「ソフトバンクまとめて支払い」は上限10万円/月(満20歳以上)です。
一度に高額のチャージを行うのは、スマホの盗難・紛失などのリスクを考えると少し気が引けますが、PayPayにはロック機能も付いているのでうまく活用すると安心です。
対応策2:年会費無料のPayPayカードを発行する

サービス変更後は、PayPayにPayPayカード・PayPayカード ゴールドしか登録できません。
そのためこれまでのようにクレジットカードを紐づけてPayPayを利用するには、PayPayカードを発行するしかありません。
PayPayカードは年会費無料で還元率1.0%と、クレジットカードの中でも高還元率なカードです。
またPayPayとPayPayカードを紐づければ、「PayPayあと払い」の支払い方法として登録されます。その場合「PayPayステップ」が適用され、基本付与分の1.0%に加えて、前月に200円(税込)以上の利用が合計30回・10万円以上で+0.5%となり、翌月は最大1.5%の還元率になります。

▼PayPayステップ特典内容の変更
2023年6月1日より、PayPayカード ゴールドの場合は「PayPayステップ」で最大2.0%の還元率となりました。
また2023年7月1日からは、PayPayカードの場合でも最大2.0%となります。さらにPayPayステップの達成条件が、200円(税込)以上の利用が合計30回・10万円以上に変わります。参考:PayPayからのお知らせ
PayPayカードは年会費無料で、「PayPayあと払い」も手数料無料なので、コストをかけずにお得になるおすすめの一枚です。
別の対応策として、PayPayカードなどを発行せずにPayPayを利用する場合は、PayPay残高による決済となります。
PayPay残高での決済は、PayPayポイントが0.5%還元されるので、まったくお得感がないわけではありません。口座振替やコンビニでの残高チャージの手間は増えますが、貯まったPayPayポイントは決済に使えるので検討してもよいかもしれません。
これからもPayPayの改悪は続くのか?

PayPayはキャンペーンの実施や使いやすさ向上のため機能追加などで、利用者数を伸ばし、コード決済の中でもトップクラスのシェアを誇ります。
そのような中でPayPayから発表されるサービス変更を「改悪」と感じ、PayPayをやめようと考える方もいるかもしれません。
しかしPayPayの使いやすさに魅力を感じていたり、「PayPayフリマ」「PayPayモール」など、PayPay経済圏のサービスも利用しているなら、このままPayPayを使い続けたいですよね。
ここでは今回の変更がなぜ行われるのか、また今後もPayPayのサービス変更は続くのかについて紹介します。
PayPayのサービス変更が起こる理由
2023年5月に発表されたサービス内容の変更は、「シェアの拡大から、利益重視へ経営方針を変えた」という見方がされています。
PayPayは2018年のサービス開始直後から、PayPayの決済金額の20%のポイントが返ってくる「100億円還元キャンペーン」の実施などで利用者を増やしてきました。
さらに2021年10月にPayPay取扱店(加盟店)の手数料を有料化するまでは、PayPay決済で店舗が支払う手数料を無料にし、クレジットカード決済を導入するよりも安くキャッシュレス決済を扱えるようにしたため、お店側にとってもメリットが生まれ、PayPay取扱店も増えていきました。
しかし加盟店や利用者が増えた一方で、利益がそれほど生まれていないという見方もあり、今後はPayPayとPayPayカードの紐づけのみにしたり、チャージ手数料を設けることで利益を生むような仕組みに変えたようです。
PayPayの沿革とこれから
PayPay株式会社は、2018年にソフトバンク株式会社とヤフー株式会社(現:ZHD)の合弁会社として設立され、同年にスマホ決済サービス「PayPay」の提供をはじめました。
2018年10月 | PayPayサービス開始 |
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11月 | ヤフーカードからのチャージに対応 |
12月 | 100億円還元キャンペーン実施 |
2019年2月 | 100億円還元キャンペーン(第2弾)実施 |
5月 | オートチャージ機能追加 |
7月 | Yahoo!マネー残高からPayPay残高にチャージする機能追加 |
7月 | 「ソフトバンク・ワイモバイルまとめて支払い」でPayPayにチャージできる機能追加 |
9月 | 「Yahoo!マネー」の公共料金支払い機能が「PayPay 請求書払い」に統合され、約300ヵ所の地方公共団体・事業者の請求書払いに対応 |
2020年4月 | 「ボーナス運用」「PayPayあと払い」機能追加 |
2021年8月 | LINE Pay株式会社が提供するLINE Payが、PayPay加盟店での決済に対応 |
10月 | PayPay取扱店(加盟店)の手数料有料化 |
2022年10月 | ヤフーが保有しているPayPayカードの株式をPayPay株式会社が取得し、PayPayカードを完全子会社化 |
このようにPayPayではサービス開始以降、機能追加やサービス改定などが盛んに行われています。
そのため今後も何らかの変化が起こることはあるでしょう。
しかしすべての利用者に対して、必ずしも「改悪」とはならない可能性も十分にあります。
なぜなら、2023年6月のPayPayステップの特典内容の変更に関しては、PayPayカードならPayPayステップで還元率が最大2.0%に上がるというような、利用者にとっては改善となる変更もされたからです。
つまり今後サービス改定がされた場合は、自身のキャッシュレス決済を見直すチャンスともいえます。
「よく利用する店舗に強い決済方法は何か?」「ポイントが貯まってお得なのは?」などを踏まえて、検討してみるとよいでしょう。
PayPayの最近のサービス変更
▼PayPayアカウントを安全に引き継げるQRコードを利用した新たな認証機能の提供を開始(2023年6月6日)
携帯電話やスマートフォンの機種変更の際の、アカウントの引継ぎがスムーズに行えるようになりました。旧端末に表示される認証用のQRコードを新端末で読み込むことで、PayPayアカウントを簡単に引き継ぐことができます。
参考:PayPay公式サイト
▼「PayPayあと払い」の表記を変更(2023年8月1日~)(2023年6月13日)
この変更は「PayPayあと払い」の表記がクレジットカード(旧あと払い)へ変更されるというものです。
これは2023年5月に発表された、PayPayへのクレジットカードの新規登録不可、登録はPayPayカードのみになることに伴うものであったため、「PayPayあと払い」の表記に関しても、変更延期になる可能性があるので今後の正式発表に注目です。
参考:PayPay公式サイト
※ 2023年6月23日時点の情報です
PayPayカードは年会費無料で還元率1.0%!残高チャージにも対応
PayPay経済圏の利用者におすすめのクレジットカードは、やはり「PayPayカード」です。ここではPayPayカードの特徴やメリット・デメリットについて解説します。
PayPayカード

総合評価
年会費 | 永年無料 |
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還元率 | 1.0% |
国際ブランド | ![]() ![]() ![]() |
電子マネー |
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特徴
- PayPay残高にチャージできる唯一のクレジットカード
- Yahoo!ショッピングなら3%のポイント付与
- 「PayPayステップ」で毎月の利用額に応じて、還元率が最大1.5%にアップする
- スタイリッシュな縦型カードも選べる
PayPayカードは年会費無料で還元率1.0%なので、一般的なクレジットカードと同じようなスペックをもったカードです。PayPayアプリとの連携で、PayPay(残高)チャージに対応しています。
また一般的なクレジットカードのように使用することはもちろん可能で、特にYahoo!ショッピングやLOHACOでPayPayカードを利用すると還元率3.0%となります。
カード番号が印字されていないナンバーレスのデザインのため、紛失や盗難にあってもカード番号が知られないため、セキュリティー面で安心です。
PayPayカードのメリット・デメリット
PayPayカードはPayPayアプリとの連携にはかなりのメリットがありますが、一般的なクレジットカードに付帯している特典は最小限となっています。
PayPayカードのメリットとデメリットは次のとおりです。
PayPayカードのメリット
- PayPay(残高)チャージ、PayPayあと払い(2023年8月のサービス改定より)に対応している唯一のクレジットカード
- 最短5分で申し込み完了、約1週間でカードが届く
PayPayカードのデメリット
- 旅行傷害保険やショッピング保険などが付帯していない
- ETCカードの年会費が有料
旅行傷害保険やショッピング保険に関しては、PayPayカード ゴールドなら付帯されます。
PayPayカード ゴールドは年会費11,000円(税込)なので高額かもしれませんが、還元率1.5%*と、クレジットカードの中でもかなりの高還元カードなので、PayPayアプリとの紐づけ以外でも、得するカードといえます。
* Yahoo!ショッピング(ふるさと納税除く)・LOHACOでの利用は1%の付与。ヤフオク!「ストア」出品の商品購入の決済は0.5%分の付与方法・付与タイミングが異なる場合あり。その他、一部特典付与の対象外となる場合があります。
PayPay以外のQRコード決済に乗り換えるなら?おすすめ2選と比較

PayPayは特に人気が高いスマホ決済サービスです。
一方で、サービス変更が行われると代わりのQRコード決済の使用を検討する方も多いでしょう。ここではPayPayに次いで人気の楽天ペイとd払いについてご紹介します。

1.楽天ペイはSuicaとの連携も可能!楽天カードなら還元率1.5%でお得

楽天ペイは楽天グループのQRコード決済サービスです。
楽天市場、楽天カード、楽天ラクマなどの楽天経済圏のサービスをよく利用する人にとっては、選択肢の一つとなるでしょう。
楽天ペイは楽天カードはもちろんのこと、他社のクレジットカードの紐づけも可能です。これは「PayPayあと払い」と同様の仕組みといえます。
また楽天カードの場合は1.0%ポイント還元ですが、他社カードの場合は楽天ポイントは付与されないので注意しましょう。
一方で、楽天ペイをチャージ式で利用する場合は、楽天キャッシュを経由します。つまり楽天キャッシュはPayPay(残高)チャージに該当するものと考えていいでしょう。
また楽天カードで楽天キャッシュにチャージを行い支払うと1.5%のポイント還元となるので、とてもお得です。(200円チャージごとに1ポイント+楽天キャッシュで100円支払うごとに1ポイント)
さらに楽天ペイはモバイルSuicaとの連携が可能で、楽天ポイントをSuicaへチャージすることもできます。
特徴 |
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おすすめな人 | 楽天グループのサービスを利用している人 |
支払い方法 |
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チャージの方法 |
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ポイント還元 | 還元率1.0%(チャージ元が楽天カードなら還元率1.5%) |
ポイントアップ等のキャンペーン | あり |
2.d払いはドコモのケータイ利用者以外も使える!dカードならさらにお得に

d払いはドコモが提供するQRコード決済のサービスです。ドコモのスマホや携帯電話を利用していない人でも利用できます。
またd払いも楽天ペイと同様に、クレジットカードとの紐づけが可能です。他社のクレジットカードを登録することもできます。しかしこちらも楽天ペイと同じように、他社カードの場合はポイント付与の対象外です。
そしてd払いでたくさんのポイントが獲得できるのは、dカードと紐づけることです。
d払いへのdカード登録で還元率が合計1.0%です。また毎週金曜・土曜はネットでのd払いの利用でポイント最大4.0%になるので、お得に買い物ができます。
注意しておきたいのが、d払いとクレジットカードの紐づけは残高払いではなく、「PayPayあと払い」と同様のサービスという点です。d払い残高へのチャージはクレジットカード非対応で、dカードであってもd払い残高チャージ自体はできないので注意しましょう。
特徴 |
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おすすめな人 | dカードを持っている人、ドコモのケータイを利用している人 |
支払い方法 |
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チャージの方法 |
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ポイント還元 | 還元率0.5%(dカードなら還元率1.0%) |
ポイントアップ等のキャンペーン | あり |
2023年5月に発表されたPayPayのサービス内容の変更は次の2つです。
- ソフトバンクまとめて支払いへの毎月2回目以降のチャージに手数料が発生する(9月1日より)
- PayPayへのクレジットカードの新規登録ができなくなる(2025年1月より)
また2023年6月1日には、PayPayステップの還元率に関する変更も行われました。
このようにPayPayのサービス変更は今後も行われるでしょう。しかしPayPayは利用者や加盟店数が多く、使い勝手がいいことには変わりありません。
またPayPay以外のQRコード決済もサービス内容が似ていたり、「改悪」と受け取られるようなサービス変更があるのも事実です。
QRコード決済も含めてクレジットカードなどのキャッシュレス決済は、今後もサービス内容の改定が行われるでしょう。利用者はそれらを総合的に判断しながら、自身が使いやすい決済サービスを選んだり、使い分けたりするしかないかもしれません。